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輸出物品販売場制度の改正について
2025年03月19日

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
今回は令和7年度税制改正大綱から輸出物品販売場制度の改正についてご紹介します。
輸出物品販売場制度とは、輸出物品販売場(免税店)を経営する事業者が、外国人旅行者等の
免税購入対象者に対し、免税対象物品を一定の方法で販売する場合に、消費税が免除される制度です。
輸出物品販売場には、一般型、手続委託型及び自動販売機型の3種類があります。
輸出物品販売場の許可を受ける場合には、その種類に応じて販売場ごとに「輸出物品販売場許可申請書」を
その事業者の納税地を所轄する税務署に提出する必要があります。
免税販売の対象となる免税購入対象者は、非居住者であり一定の条件を満たす者で、
免税対象物品は、輸出するために購入される物品のうち、通常生活のように供する物品です。
また、免税対象物品の区分に応じて金額基準も定められています。
免税販売手続としては、
事業者が購入者のパスポート等の提示により情報提供を受ける
→事業者は購入者が免税購入対象者であることを確認する
→事業者が購入者に対してその免税対象物品が輸出するため購入されるものであることなどの説明をする
→事業者は免税対象物品を引き渡す
→事業者は購入記録情報を国税庁が運用する免税販売管理システムにデータ送信する
→事業者は送信した購入記録情報を7年間保存する
という流れになっています。
外国人旅行者等の免税購入対象者は、消費税抜きの価格で購入し出国時に免税対象物品を
持ち出す事によって免税となりますが、国外に持ち出さない場合や国内で使用した場合は
消費税を徴収されることになります。
近年外国人旅行者の増加に伴い、不正購入や免税対象の範囲を超える購入が問題になったことから、
令和8年11月1日より「リファンド方式」に移行することになりました。
リファンド方式の手続としては、
輸出物品販売場では、いったん外国人旅行者等に免税対象物品を消費税込みの価格で販売する
→事業者は購入記録情報を国税庁が運用する免税販売管理システムにデータ送信する
→免税購入対象者は出国時税関でパスポートを提示する
→税関は免税の可否を判定し、確認結果を免税販売管理システムに登録する
→事業者は税関確認情報を取得・保存することで、販売時に課税売上とした消費税を免税売上に振り替える
→事業者は購入者に返金する
という流れに変わります。
リファンド方式への移行以外にも、免税対象物品の範囲の見直しも同時に行われます。
その他にも、輸出物品販売場での対象物品購入後に別途海外に配送する「別送」は不正利用の横行のため
令和7年3月31日をもって廃止されます。
ただし、輸出物品販売場から直接海外に配送する「直送」は引き続き消費税を免除できる見通しです。
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