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適格請求書発行事業者の登録の取消しについて

2024年03月06日

経営財務部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
今回は適格請求書発行事業者の登録の取消しについてご紹介したいと思います。

【はじめに】

昨年10月より始まったインボイス制度ですが、国税庁からは多くのQ&Aやリーフレットが公表されており、
また弊所のブログでも繰り返しその内容をご紹介してきました。

しかし国税庁Q&Aを見ていますと、その内容のほとんどは適格請求書発行事業者の登録手続や、
インボイスの交付手続、またはインボイスの保存等に関する内容です。

適格請求書発行事業者が登録を取り消すための手続や、その効果についての情報量は非常に少ないように
感じました。

適格請求書発行事業者の登録の取消しは、課税事業者が免税事業者になろうとする場合に非常に重要な意味を
もつことになります。

そこで今回は取消しの手続についてご紹介させていただきます。


【小規模事業者に係る納税義務の免除について】

消費税法には「小規模事業者に係る納税義務の免除」という規定が設けられています。
この規定により、基準期間(多くの場合は前々事業年度又は前々年が該当します)における課税売上高が
1,000万円以下である課税期間については、消費税の納税義務が免除されることとなります。
小規模事業者の事務負担に配慮した規定であり、消費税法施行当時からずっと存在する規定ですので
ご存知の方も多いはずです。

しかしインボイス制度の開始に伴って、この規定に重要な改正が加わりました。
それは納税義務の免除の適用対象となる事業者に関して、括弧書きで"(適格請求書発行事業者を除く)"
という文言が付け加えられたことです。

この括弧書きにより、適格請求書発行事業者である限りは「小規模事業者に係る納税義務の免除」の
適用対象から除外されることになりました。

つまり、適格請求書発行事業者の課税売上高が1,000万円以下となった場合、免税事業者となるには
従来の手続に加えて適格請求書発行事業者の登録を取り消す手続が必要となりました。
具体的には「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」を税務署に提出することとなります。

また、取消しの手続についてもう一つ注意すべき点は提出期限です。
消費税法に関する多くの届出は"適用を受けようとする課税期間の初日の前日"が提出期限とされています。
しかし取消しの届出は"取消しを受けようとする課税期間の初日から起算して15日前の日"が提出期限と
されているのです。
提出期限を過ぎてしまった場合には取消しのタイミングが一期分変わってしまいますので、十分ご注意下さい。


【最後に】
消費税の納税義務に関しては、改正が繰り返されてきた結果、非常に複雑な理論体系となっていました。
そこにインボイス制度が加わったことで、更に判断の難易度が上がった印象を受けています。
納税義務の有無の判断を誤るとその後の事務作業や納税負担にも大きな影響が生じますので、
専門家の確認を受けるなど慎重な検討をお勧め致します。



税理士法人 久保田会計事務所では、法人税や所得税等の税務申告だけでなく

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