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経費のインボイス制度の対応について
2023年08月23日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
インボイス制度が開始される10月1日が迫っており、
各社取引先の番号確認や免税事業者との取引についての相談等が行われております。
社内においては、発行する請求書やシステム関係の整備等を進めておられるかと思いますが、
経費のルールについてはいかがでしょうか。
これまでの「区分記載請求書保存方式」よりも一層厳密なルールが求められる部分もあれば、
緩和された部分もあります。
今回は経費に関するインボイス制度の対応についてまとめました。
【原則】
免税事業者に対して支払った経費にかかる消費税は、
全て消費税の納税額の計算時に「仕入税額控除」の対象とならず、
課税事業者との取引についても計上した経費についてインボイス(適格請求書)を受け取り保存しなければ、
「仕入税額控除」の対象となりません。
(*経過措置あり)
【インボイスの保存が必要無い取引】
しかし、例外として下記の取引については、
インボイスの保存が無くとも帳簿だけで仕入税額控除が認められます。
① 3万円未満の公共交通機関(船舶、バス又は鉄道)による旅客の運送
② 3万円未満の自動販売機・自動サービス機による購入
③ 郵便ポストに差し出された郵便切手を対価とする郵便サービス
④ 従業員等に支給する国内の出張旅費、宿泊費、日当等(実費精算を含む)
⑤ 記載事項の書かれた入場券で、使用時に回収されるもの
【仕入明細書による対応】
また、報酬等で請求書その他書面が全く発行されない取引の場合、
支払者が作成し取引相手の確認を受けた「仕入明細書等」を保存することで仕入税額控除が認められます。
こちらにつきましては、過去の記事にて詳細に記載しておりますのでご参照下さい。
https://www.kubotax.com/blog/2022/03/post-930.html
【認められないこととなったもの】
これまでは3万円未満の支払や、やむを得ない理由がある場合には、
請求書の保存が無くとも帳簿だけで仕入税額控除が出来ましたが、これが認められなくなります。
また、これまでは請求書の記載事項の内、
下記の項目については支払者で追記することができましたが、これも認められなくなります。
①軽減税率の対象品目である旨
②税率ごとに区分して合計した税込対価の額
【最後に】
従業員に支給する出張旅費等、インボイス制度で求められていなくとも会社としては管理、
保存をしておくべき書類もあります。
社内の現状を確認し、制度による義務と社内のあるべきルールを掛け合わせ、
インボイス制度の改正に対応しましょう。
税理士法人 久保田会計事務所では、法人税や所得税等の税務申告だけでなく
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