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姻族関係終了届
2022年08月31日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 資産承継部です。
今回は「死後離婚」とも呼ばれる「姻族関係終了届」について、
そのメリット・デメリットや手続方法についてお届けします。
【姻族関係終了届とは】
姻族関係終了届とは、配偶者の一方が死亡した後、
義両親などとの姻族関係を終了させるための届出です。
夫婦は婚姻によって配偶者の血族と姻族関係が結ばれます。
夫婦が離婚した場合には配偶者の血族との姻族関係も終了します。
しかし、配偶者のどちらか一方が亡くなった場合、婚姻関係は終了しますが、
配偶者の血族との姻族関係は終了しません。
姻族関係終了届を提出することで、
配偶者の親族(義両親など)との姻族関係を終了させる事ができます。
提出をしても、亡くなった配偶者との婚姻関係が遡って終了するわけではありませんので、
相続における相続権に影響はありませんし、
受給要件を満たしていれば遺族年金も受給することができます。
【姻族関係終了届を提出するメリット】
姻族関係を終了させることにより、
配偶者の両親等の介護や扶養を強要されなくなることが最大のメリットです。
義両親と折り合いが悪い場合、精神的な負担を軽減することができますし、
介護や扶養に伴う金銭的な負担も解消されます。
精神的に解放されて新たな気持ちで次のステップに進むことができるという方もいらっしゃいます。
【姻族関係終了届によるデメリット】
一方で、姻族関係終了届を提出するとデメリットもあります。
いったん提出してしまうと、
何らかの事情で後悔することになったとしても撤回することはできません。
お互い扶養義務がなくなりますので、
生活に困ったとしても義両親から経済的な援助は一切受けられませんし、
配偶者の法要への参加を拒まれたり、墓参りを拒まれることもあります。
又、義両親等が所有する家屋に同居していた場合には、
同居を解消することになるでしょうから新たな住まいを確保する必要もあります。
姻族関係終了届を提出しても、子どもと義両親等との親族関係は終了しませんので、
子供と義両親の関係が深かったという場合には、
予め子どもに説明して理解を得ることも必要でしょう。
【手続方法】
姻族関係終了届の提出は、生存している配偶者のみ可能です。
配偶者が亡くなった後、生存している配偶者が亡くなるまでの間はいつでも提出ができます。
本籍地または所在地の市区町村役場に、姻族関係終了届に戸籍謄本を添付して提出します。
但し、本籍地の役場に届け出る場合は戸籍謄本は不要です。手数料は無料です。
自分の意思のみで義両親などとの親族関係を終了させることができる姻族関係終了届ですが、
メリットとデメリットをよく比較検討したうえで、
提出をするかどうか慎重に判断することをおすすめします。
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