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値上げのタイミング
2022年05月25日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
新型コロナウィルス感染症、ロシアによるウクライナ侵攻、
円安などの影響で物価が上がっているのは周知の通りですが、
企業にとって物価(原材料費等)が上がることは
利益を圧迫し経営に大きな影響を及ぼすことになります。
そこで今回は値上げのタイミングについてお話ししたいと思います。
日本商工会議所の「円安が中小企業の業績に与える影響に関する調査」によると、
足元で進む円安について「デメリットの方が大きい」と回答した企業は53.3%と半数を超え、
円安が輸入する原材料や燃料の価格高騰に拍車をかけ、
建設や小売りなど輸入依存度の高い中小企業の経営に打撃となっている。
デメリットが大きいと答えた企業があげた具体的な影響は
「原材料、部品、商品等の仕入価格の上昇に伴う負担増」が80.7%、
「燃料・エネルギー価格の上昇に伴う負担増」が73.6%、
「仕入れコスト上昇分を販売・受注価格へ転嫁できず収益悪化」が48.5%となっている。
ちなみに「メリットの方が大きい」との回答は1.2%、
「メリットもデメリットもない」は18.6%であった(以上、日本経済新聞より)。
新型コロナウィルス感染症やロシアによるウクライナ侵攻という世界的な出来事が
経済に影響を及ぼしていることに加えて、
20年ぶりといわれる円安が拍車をかけており、中小企業経営は大変厳しい状況が続いています。
ここ数ヶ月お客様とお目にかかると必ず値上げの話題が出てきます。
「値上げすべきですか? どのぐらいの値上げにすべきですか?」等々です。
値上げのタイミングは、「今でしょ!」
今年に入ってから、あらゆるものの値上げが発表され、
市場は値上げを容認していると言えますが、
やはり中小企業にとっては値上げによって逆に販売量が減って売上が落ちるのではと
不安に思われる方がおられます。
そこで値上げの際の注意点等を以下に挙げておきます。
①市場の動向を見極める
コロナ禍によって生活者の消費マインドは大きく変わったといわれています。
コロナ禍以前は、「友達が持っているから私も買おう。」、
「あの有名人が持っているから私も買おう。」、
「安いから、取り敢えず買っておこう。」などから、
自分にとって必要なものしか買わなくなっています。
ただ必要なものは多少高くても購入するようになってきています。
そこで、自社の商品・サービスを見直して、
提供している市場にとって必要なものなのかを見極めた上で値上げを検討する。
場合によっては、販売効率や生産効率を考えて取扱いを止めるものもあると思います。
②仕入れコスト上昇分や固定費の上昇分が自社の経営にどのように影響しているかを
数値で確認した上で値上げ額を決定する。
弊所では簡単にシミュレーション出来ますのでご相談下さい。
③値上げの理由を記した案内文を交付し、誠心誠意対応する。
企業が継続していくためには一定の利益を上げていく必要があります。
コロナ禍によって打撃を受けている企業は多くあります。
今だからこそ、自社の商品・製品・サービスを見直して、
値上げを検討してみてはいかがですか。
税理士法人 久保田会計事務所では法人税や所得税等の税務申告だけでなく
相続対策や事業承継のお手伝いや経営コンサルティングを通してお客様の継続と発展を支援致します。
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