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中小企業向け所得拡大税制の改正について
2022年03月23日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
今回は、令和3年と令和4年の税制改正において連続して行われる所得拡大税制の改正のうち、
中小企業向けの内容ついてご紹介します。
【所得拡大税制の改正】
所得拡大税制とは、雇用者に対する給与を増加した場合に
その増加額の一部を法人税や所得税から控除することができる制度です。
平成25年度の税制改正で創設されて以来複数回にわたてって改正がされてきましたが、
令和3年度の改正によって要件が大きく緩和され、
令和4年度の改正によって控除割合が大幅に増えました。
なお、令和4年度改正以降は名称が「賃上げ促進税制」に変わります。
○改正前における制度の概要
通常
・雇用者に対する給与が前年より増加していること
・継続雇用者に対する給与が前年より1.5%以上増加していること
→給与の増加額の15%を税額控除
上乗せ
・継続雇用者に対する給与が前年より2.5%以上増加していること
・経営力向上計画の認定を受けていること又は教育訓練費が前年より10%以上増加
していること
→給与の増加額の25%を税額控除
【令和3年度改正】
令和3年4月1日以降に開始する事業年度において適用することができます。
制度の詳細については今年の1月に掲載したブログをご参照下さい。
https://www.kubotax.com/blog/2022/01/post-922.html
○制度の概要
通常
・雇用者に対する給与が前年より1.5%以上増加していること
→給与の増加額の15%を税額控除
上乗せ
・雇用者に対する給与が前年より2.5%以上増加していること
・経営力向上計画の認定を受けている又は教育訓練費が前年比で10%以上増加
→給与の増加額の25%を税額控除
継続雇用者の要件が撤廃されたことにより、適用できる企業の増加が見込まれます。
【令和4年度改正】
令和4年4月1日以降に開始する事業年度において適用することができます。
制度の詳細については改正法案成立後に改めてご紹介します。
○制度の概要
通常
・雇用者に対する給与が前年より1.5%以上増加していること
→給与の増加額の15%を税額控除
上乗せ①
・雇用者に対する給与が前年より2.5%以上増加していること
→給与の増加額の15%を上乗せ
上乗せ②
・教育訓練費が前年比で10%以上増加
→給与の増加額の10%を上乗せ
上乗せ①と②は重複して受けることができるため、最大40%の税額控除が可能です。
今回は給与の増加に対する税額控除についてご紹介しましたが、
令和3年度改正では新卒採用などの人材確保を促進するための税制改正も行われています。
この改正内容については次回のブログでご紹介します。
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