KUBOTAX BLOG
- HOME
- KUBOTAX BLOG
- ROICツリーによる経営分析
ROICツリーによる経営分析
2020年08月05日
こんにちは、経営支援事業部です。
今回はROICツリーとそれを用いた経営分析手法を紹介します。
【ROICツリーとは】
ROICとは「Return on Investment Capital」の略で直訳すると投下資本利益率とされ、
下記の算式により計算されます。
ROIC = (営業利益 × (1 - 実効税率)) ÷ (株主資本+有利子負債)
使用される場面としてはその事業や設備投資の収益性を測るような場面ですが、
ROICが経営分析の指標として優れているのは売上高営業利益率や投下資本回転率のように
上記ROICの計算式を構成要素に細かく分解していけるところにあります。
この構成要素に分解していきツリー化したものをROICツリーと言います。
代表的なROICツリーを下記に記載しておりますのでご確認下さい。
【分析方法】
ROICツリーは収益性に貢献する構成要素を特定し、
その要素を改善していくことで収益性を高めていく手法となります。
上記では代表的なROICツリーを記載しましたが、
ROICツリーは企業ごと、事業ごとに指標となる要素が異なりますので、
それぞれ注意したい要素に分解して作成することができ、
経営層が設定したROICの数値を、
各事業部門や各部署ごとに落とし込めるようになっています。
ROICツリーの構成要素について目標値に対し達成、未達成を検証し、
PDCAを実践することで最終的には収益性の向上に繋がっていきます。
ROICツリーは上場企業でも採用されている手法で、
インターネットで検索すれば簡単に閲覧することもできます。
またたまに見かける上場企業だから採用できる手法と言うわけでもなく、
中小企業でも活用できる経営分析手法の1つです。
ただしやはり数値を分解していくにはコツが必要で、
指標とする構成要素についてはよく検討し精査する必要があります。
当事務所ではMAS監査サービスにて業績向上に重要な指標(KPI)の設定についても
サポートさせて頂いておりますので、ご相談頂ければと思います。
平日 9:00 ~ 17:30