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新型コロナウイルス感染症拡大による申告納付の延長について

2020年04月15日

財務事業部

こんにちは、財務事業部です。


以前のブログでも御報告いたしました通り、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて

所得税の確定申告期限等が延長されていることはご存じの方も多いところかと思います。

https://www.kubotax.com/blog/2020/03/post-810.html



税務の申告に関しまして、個人だけでなく法人の申告につきましても、

個別に延長がみとめられることが決定しておりました。

こちらにつきまして国税庁よりFAQが公開され、具体的な内容が明示されております。



これまでにも、東日本大震災等大きな災害があった場合には、

一部地域で申告期限の延長が認められていました。

今回の新型コロナウイルス感染症におきましては、資産や帳簿書類に直接的な被害ががなくとも、

以下の様な理由がある場合には、個人及び法人の申告期限を個別に延長する事が認められます。


なお、今回ご紹介する内容は2020年4月1日現在の情報をお伝えいたします。


【延長が認められる場合】

□ 個人・法人共通

・ 税務代理等を行う税理士(事務所の職員を含む。)が感染症に感染したこと

・ 納税者や法人の役員、経理責任者などが、現在、外国に滞在しており、

ビザが発給されない又はそのおそれがあるなど入出国に制限等があること

・ 次のような事情により、 企業や個人事業者、税理士事務所などにおいて

通常の業務体制が維持できない状況が生じたこと

①経理担当部署の社員が、感染症に感染した、又は感染症の患者に濃厚接触した事実がある場合など、

当該部署を相当の期間、閉鎖しなければならなくなったこと

②学校の臨時休業の影響や、感染拡大防止のため企業が休暇取得の勧奨を行ったことで、

経理担当部署の社員の多くが休暇を取得していること


□ 法人

・ 感染症の拡大防止のため多数の株主を招集させないよう

定時株主総会の開催時期を遅らせるといった緊急措置を講じたこと


□ 個人

・ 納税者や経理担当の(青色)事業専従者が、感染症に感染した、

又は感染症の患者に濃厚接触した事実があること

・ 次のような事情により、納税者が、保健所・医療機関等から外出自粛の要請を受けたこと

①感染症の患者に濃厚接触した疑いがある

②発熱の症状があるなど、感染症に感染した疑いがある

③基礎疾患があるなど、感染症に感染すると重症化するおそれがある



このように、社内で感染者が出たかもしくは疑いがあることが条件となっているものが多いですが、

感染拡大防止のための休暇の取得を勧奨した場合にも認められるようです。

なお、株主総会を延期することを理由とする場合には、

消費税の申告期限の延長はできないそうですので御注意下さい。



【手続】

ご紹介した理由によって、申告期限等の延長を受けようとする場合には、

その理由のやんだ日からおおむね1か月以内に「災害による申告、

納付等の期限延長申請書」を提出すれば税務署長等が指定した日

(災害等のやんだ日から2か月以内)まで期限が延長されます。


なお、申請書の提出に代えて、申告等を行う際に次の内容を

申告書等の余白に付記する方法も認められています。

① 申告・納付等の期限の延長を申請する旨

② 新型コロナウイルス感染症に関連して申告・納付等を行うことができない具体的な事実


今回のFAQの公開によって申告の延長が認められる条件が明確となりましたが、

2019年分の所得税の確定申告のように一律に延長が認められる訳ではございません。

基本的には当初の期限通り申告できるようご準備いただき、

不測の事態に対応出来るよう備えていただきますようお願い申し上げます。



              
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