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令和2年度税制改正大綱(消費税)

2020年01月15日

財務事業部

こんにちは、財務事業部です。

今回は、昨年12月12日に発表された令和2年度の税制改正大綱の中から

消費税に関する部分について一部ご紹介します。



【申告期限の特例】

消費税の課税事業者は、法人の場合は課税期間終了の日の翌日から2ヶ月以内に、

個人の場合は3月31日までに確定申告書の提出及び納付を行わなければなりませんが、

今回の改正により、法人の消費税の申告期限の特例が創設されることになりました。


今回の改正で、次の要件を満たす場合には

消費税の確定申告書の提出期限を1ヶ月延長することができます。

1.法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例の適用を受けていること

2.消費税の確定申告書の提出期限を延長する旨の届出書を提出すること


これまでは、法人税の確定申告書の提出期限を延長している場合でも、

消費税の確定申告書を先に提出する必要がありましたが、

この改正により両申告書とも2ヶ月を超えて提出することが可能になります。


この改正は令和3年3月31日以後に終了する事業年度から適用されます。


【居住用賃貸建物の仕入税額控除】

賃貸用の建物を取得した場合で、

高額特定資産(取得価額が税抜1000万円以上)該当する場合、

居住用として賃貸する可能性がある部分については

仕入税額控除の適用が認められなくなります。


この仕入税額控除の適用が認められなかった部分について、

取得日の属する課税期間の初日から3年以内に事業用として賃貸した場合や

建物を譲渡した場合には、一定の金額を賃貸又は譲渡した日の属する

課税期間の仕入控除税額に加算することができます。


この改正は令和2年10月1日以後に取得した場合

(3月31日以前に契約されたものを除く)に適用されます。


○これまでの取扱い


課税売上割合が95%以上で課税売上高が5億円以下の場合

→全額仕入税額控除の対象となる


上記以外(一括比例配分方式の場合)

→課税売上割合を乗じて計算した金額が仕入税額控除の対象となる


上記以外(個別対応方式の場合)

・全てが事業用の場合

→課税資産の譲渡等にのみ要するものとして、全額仕入税額控除の対象となる


・全てが居住用の場合

→その他の資産の譲渡等にのみ要するものとして、

全額仕入税額控除の対象とならない


・事業用と居住用が混在する場合

→課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとして、

課税売上割合を乗じて計算した金額が仕入税額控除の対象となる



○改正後の取扱い


・全てが事業用の場合

→これまでの取扱いと同様

・全てが居住用の場合

→今回の改正により、選択している控除税額の計算方法にかからわず

全額仕入税額控除の対象とならない


・事業用と居住用が混在する場合

→今回の改正により、

居住用として賃貸しないことが明らかな部分は仕入税額控除の対象となるが、

居住用として賃貸しないことが明らかでない部分については仕入税額控除の対象とならない



              
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