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医療用機器等の特別償却について

2019年05月29日

財務事業部

こんにちは、財務事業部です。

今回は医療用機器等の特別償却についてご紹介します。

【特別償却の適用可否】

医療用の機器を購入した場合、

どのような優遇税制の適用が想定されるでしょうか。

設備投資を行った際の優遇税制として代表的なものが特別償却であり、

その中でも特定機械装置等の特別償却と、

経営力向上設備等の特別償却が一般的に知名度が高いように思われます。

では設備投資を行って医療用機器を購入した場合にも、

これらの制度を適用することは可能でしょうか?

残念ながら、これらの制度(特定機械装置等の特別償却、

経営力向上設備等の特別償却)を医療機器に適用することはできません。

特定機械装置等の減価償却においては、

その適用対象資産に器具備品が含まれていないため、

必然的に医療機器もその適用対象から除かれます。

また、経営力向上設備等の特別償却においては

器具及び備品が適用対象となっていますが、

例外的に医療保険業を行う事業者が取得した

医療機器を除外することとなっていますので、

やはり特別償却の適用はできません。

なお、医療用機器に該当する機械装置であれば

適用除外にならないという考えもありますが、

現時点で国税当局が把握している医療機器の中には

機械装置に該当するものはないと考えられているため、

実際は医療機器に対して

経営力向上設備等の特別償却を適用できるケースはないと考えられます。

【医療機器等の特別償却】

このように上記2つの特別償却の適用対象からは除外されてしまう医療機器ですが、

一方で医療機器のためだけに設けられている特別償却制度があり、

それが今回ご紹介する「医療機器等の特別償却」です。

医療用機器等の特別償却は従来より租税特別措置法において

期間限定で設けられていた規定ですが、

これまでに何度もその適用期間が延長されてきました。

そして今回も2019年3月31日までとなっていた適用期間が2年間延長されて、

2021年3月31日までとなりました。

この制度の適用を受けた場合、普通償却限度額に加え取得価額の

12%相当額の特別償却額を損金に算入することができます。

【適用要件】

では、その適用要件を確認していきます。

まず、確定申告をする法人は次の要件を全て満たしている必要があります。

1.青色申告書を提出していること

2.医療保険業を営んでいること

続いて、特別償却の対象となる資産についてですが、

医療用の機械及び装置並びに器具及び備品のうち

次の全ての要件に該当するものが対象となります。

1.新品の取得であること

2.取得価額500万円以上の高額医療機器等であること

3.高度な医療の提供に資するもの

若しくは先進的なものとして政令で定めるものであること

要件3については、政令で定めるものの内容は、

医療に関する専門知識を持ち合わせていないと

判断が難しいと思われるものもあるため、

場合によってはメーカーへの問合せなども行いながら、

税務と医療の両方の専門知識を合わせて検討を進めていく必要があります。

医療機器の設備投資をご予定の方、

今回ご紹介した特別償却を活用して節税を検討してみませんか。

その際は、ぜひお気軽に久保田会計事務所までお声かけ下さい。

              
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