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事業承継税制の適用を検討すべき会社とは
2018年04月11日
こんにちは、経営支援事業部です。
今回はどのような会社が事業承継税制の適用を検討すべきか、
についてお話しさせて頂きます。
平成30年度税制改正により、現行の事業承継税制の各種要件緩和を含む、
抜本的な拡充が行われた事業承継税制の特例制度が創設されました。
これにより事業承継税制は、
現行制度と特例制度の2つの制度が存在することになりました。
特に特例制度は、使い勝手がよくなり、
今後適用する会社も増えてくるのではないかと思います。
そして、下記の全てに該当する会社は事業承継税制の適用をぜひ検討すべきです。
【後継者が決まっている】
事業承継税制は、後継者へ異動した株式に係る贈与税
又は相続税を猶予等する制度です。
そして適用要件の一つに後継者が会社の代表権を保有していることがありますので、
後継者が決まっていなければこの制度を適用することはできません。
後継者が決まっていなければ、まず親族内承継、企業内承継、
外部承継(M&A等)を検討し、
どのような形で事業を承継していくかを考えていく必要があります。
【株式の集約が進んでいない】
前述の通り、事業承継税制は「株式に係る贈与税又は相続税を猶予等する制度」です。
すでに事業承継に取り組んでおられる会社で、
後継者への株式の集約が完了されているようであれば、
こちらの制度を適用する必要はありません。
【株価が高額である】
事業承継税制の手続は大枠として
①都道府県知事の認定
②申告書の提出
③5年間の都道府県知事への年次報告(年1回)
④5年間の税務署への継続届出書の提出(年1回)
⑤5年経過後の税務署への継続届出書の提出(3年に1回)
(特例制度はさらに承継計画を平成35年3月までに提出する必要があります。)と、
少し手間のかかるものとなっています。
株価が高額でない場合は、
株式に係る贈与税又は相続税もそれほどかからない場合もあります。
株式を異動していく時間がまだまだ残されているのであれば、
暦年贈与により非課税枠の範囲内で徐々に異動していくことも可能かもしれませんし、
相続税も基礎控除の範囲内でかからない場合もあります。
高額で無ければ買取をすることも選択肢の一つです。
事業承継税制を適用せずとも、
もっと簡単に株式を異動していくことも出来るかもしれません。
ただし、こちらは実際に株価を算定し、シミュレーションをする必要があります。
いかがでしょうか。実際に事業承継税制を適用する際には、非常に多くの要件があり、
場合によっては適用出来ない可能性もあります。
ですが、上記に該当する会社であれば、まず事業承継税制の適用をご検討下さい。
弊所は事業承継税制に限らず、事業承継全般についても、
ご支援させて頂いておりますので、
お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
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