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広大地評価の見直し

2017年05月31日

相続事業部

今回は、平成30年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価から、

適用が予定されている「広大地」評価についてお届けします。

(広大地とは)

広大地とは、財産評価基本通達24-4において、

「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で

都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に

公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの

(大規模工場用地に該当するもの及び

中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているもの

(その宅地について、経済的に最も合理的であると認められる開発行為が

中高層の集合住宅等を建築することを目的とするものである

と認められるものをいう。)を除く。)」と定義づけられています。

その価額は、 路線価✕広大地補正率✕地積

(広大地補正率=0.6-0.05✕地積/1,000㎡)の式に基づいて計算されます。

現行の広大地評価では、形状に関わらず、

地積を基準に評価額が決まるしくみになっています。

そのため、地積が同じであれば評価額は同じになります。

しかし、同じ地積でも形状が良い土地の方が実際の取引価格は高くなるため、

実際の取引価格と相続税評価額とのかい離が生じていました。

(改正後の広大地の評価方法)

平成29年度改正では

「広大地の評価について,現行の面積に比例的に減額する評価方法から、

各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、

適用要件を明確化する。」とされ、

面積だけでなく形状も考慮するよう評価方法を見直すことが示されています。

ただ現時点では具体的内容は明らかになっておらず、

今年の秋口に公表が想定されているパブリックコメントで、

新たな評価方法に用いる補正率の数値や

「適用要件の明確化」についても明らかにされる予定になっています。

改正後は形状がよい広大地については

現行の評価額よりも高くなることが予想されます。

改正前後における評価額を検討し、場合によっては

現行の評価方法が適用できる年内中の贈与を検討することが必要になってきます。

              
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