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相続税の調査状況が発表されました

2016年12月07日

相続事業部

こんにちは、相続支援事業部です。

11月15日に、大阪国税局より相続税の調査の状況について発表されました。

対象は平成25年に発生した相続を中心としています。

発表資料から、傾向と対策を考えてみます。

(申告漏れ相続財産の金額の内訳)

申告漏れが指摘された相続財産の金額の内訳は、

現金・預貯金等214億円が最も多く、

続いて有価証券61億円、土地51億円の順になっています。

現金・預貯金等の漏れが最も多いとされる傾向は、

10年以上前から継続しています。

(なぜ漏れてしまうのか?)

相続業務に際しての実務の流れとしては、

1.相続人の方から、亡くなった方の預貯金通帳や取引記録の提供をいただく

2.可能な範囲で入出金の記録をチェックし、相続人の方にも内容を伺う

が一般的と考えられます。

しかし、亡くなった方に直接話しを聞くことはもちろん出来ませんし、

たとえご家族であっても、細かい入出金の内容までは把握されていないことは

よくあることです。

亡くなった方本人しか知らない口座があることも考えられますし、

近年は海外に口座をお持ちの方も多く、今回の発表資料でも

申告漏れが指摘される財産として海外資産が挙げられています。

(生前に出来る対策は?)

まずは金融資産がどこに預けられているか整理が必要です。

全く動いていない預金口座などがあれば、

解約して集約することも検討しましょう。

贈与を含むご家族との現預金のやりとりについては、

記録を残しておきましょう。

贈与の場合は贈与契約書があるとなお良いのですが、

残念ながら無いことが多いのが現状です。

法的には贈与が成立しておらず、税務調査で指摘される可能性があります。

贈与した「つもり」は非常に危険です。

相続税対策として、生前贈与がメディア等でも勧められていますが

安易に現預金を贈与すると、実は贈与したつもりなだけで

いわゆる名義預金に該当してしまう事もあります。

また、事前の相続税の試算で相続税率が分かっている場合は

最も効果的な贈与額や贈与税率での贈与が有効です。

生前贈与をご検討の方は注意点が多く有りますので、

是非ご相談頂ければと思います。

              
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