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事業性評価

2016年07月06日

経営支援事業部

こんにちは、経営支援事業部です。

今回は昨年9月に金融庁より発表された「金融行政方針」に謳われています

「地域金融機関による事業性評価」について述べてみたいと思います。

金融庁は、金融行政方針(平成27事務年度)の中で、

重点施策「企業の価値向上、経済の持続的成長と

地方創生に貢献する金融業の実現」と題して、

「産業全体や取引先企業の課題・ニーズの的確な把握等を踏まえた

事業性評価を実施し、我が国経済の持続的成長や地方創生に

貢献することを促す」としています。

実は昨年金融庁のこの方針を目にしたとき、

「本当かな?」と思いました。

金融庁から発せられた事業性評価に関する施策の歴史を遡りますと、

2003年3月に「リレーションシップバンキングの

機能強化に関するアクションプログラム」、

2005年3月に「地域密着型金融の

機能強化に関するアクションプログラム」が次々と出され、

金融機関のコンサルティング機能の充実を促していますが実態はどうでしょう?

不良債権処理の名の下に「金融検査マニュアル」を厳格に守った融資や

取引先への対応が当たり前のように行われてきました。

最近になって金融機関の方々から「事業性評価」という言葉を耳にするものの、

今だ財務データや担保・保証に依存した融資が行われているのが現実です。

ところが、6月28日の新聞に

「金融庁は27日、地方銀行による企業再生への取組を評価する

50項目の指標(ベンチマーク)の最終案をまとめた。

主力行として取引する企業のうち経営が改善した件数や、

地元の中小企業への無担保融資額などを指標化し、

企業の成長力強化に積極的に関わるよう促す。

新たな監督行政の柱として、8月に指標を試験導入する。

(京都新聞6月28日朝刊)」という記事が出ました。

実は昨年7月に就任した森信親金融庁長官は地域金融機関改革を通じて

地域経済活性化を図るという新しいビジネスモデルの構築を目指して、

就任すると直ぐに現状把握として、

金融機関の融資先企業へのヒアリング及びアンケートを

昨年7月と今年の2月に財務局や財務事務所を通じて行っています。

また、2015年12月には8人の外部の有識者を集めて

「金融仲介の改善に向けた検討会議」を設置しており、

その主なテーマは、

①企業・産業の生産性向上や新陳代謝の促進への貢献、

②金融機関における担保・保証依存の融資姿勢からの転換、

③金融当局に求められる役割を掲げています。

正しく金融行政は今までの「金融検査マニュアル」一辺倒から

地方創生を念頭に置いた地域金融機関改革に舵を切ったと言えるでしょう。

では「事業性評価」とはどのようなことを言うのでしょうか?

金融機関が現時点での財務データや担保・保証に必要以上に依存することなく、

企業訪問や経営相談等を通じて情報を収集し、

取引先企業の事業内容や成長可能性などを適切に評価し、

それに基づいた融資を「事業性評価融資」と言います。

当然今までの審査に加えて行われる評価なので、

事業性評価の結果のみで融資の可否が判断されるわけではありません。

このような状況の中で、企業側に求められることを以下にまとめます。

①正しい財務状況を常に報告する。

②経営理念や中期ビジョンを明確にする。

③自社の本当の「強み」を認識しておく。

④資金計画に裏付けされた経営計画を立てる。

⑤経営状況を報告し、金融機関との信頼関係を構築する。

当事務所では、このようなことをMAS監査サービスを通じて行っております。

遠慮なくお問い合わせ下さい。

              
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