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平成27年度税制改正について
2015年05月20日
こんにちは、財務事業部です。
今回は平成27年度の税制改正から、
中小法人に適用がある内容について取り上げたいと思います。
(法人税率の引き下げ)
数年前まで40%を超えていた実効税率を断続的に引き下げて、
あと数年で20%台まで引き下げることを目標に
現行の25.5%から23.9%まで引き下げられることとなりました。
また、中小法人の軽減税率(15%)の適用期限が2年間延長されることとなったため
平成27年4月1日以降に開始する事業年度の法人税率は以下のようになります。
・課税所得年800万円以下の部分:15%(変更なし)
・課税所得年800万円超の部分 :25.5% → 23.9%
法人住民税・事業税等を含めた実効税率は以下のようになります。
・課税所得年400万円以下の部分 :25.90% → 21.42%
・課税所得年400万円超800万円以下の部分:27.58% → 23.20%
・課税所得年800万円超の部分 :36.05% → 34.33%
(受取配当等の益金不算入制度の見直し)
支配目的で所有している株式と、
資産運用目的で所有している株式等との間で益金不算入の割合が見直され、
現行の3区分から4区分へ変更されることとなりました。
【現行】
完全子法人株式等(100%) :配当等の額の全額
関係法人株式等(25%以上):配当等の額-負債利子等の額 の全額
上記以外 :配当等の額-負債利子等の額 の50%相当額
【改正】
完全子法人株式等(100%) :配当等の額の全額
関連法人株式等(1/3超) :配当等の額-負債利子等の額 の全額
その他の株式等 :配当等の額の50%相当額
被支配目的株式等(5%以下):配当等の額の20%相当額
※()内は株式等保有割合
この改正は平成27年4月1日以降に開始する事業年度において適用されます。
また、区分の変更に伴い、負債利子等の額を計算する際の簡便法の基準年度も
「平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始した各事業年度」に
変更されているため注意が必要です。
(特定資産の買換の場合の課税の特例の見直し)
所有期間が10年を超える土地や建物を譲渡し、
新たな資産を購入した際に受けることができる買換特例(九号買換)について、
平成26年12月31日までとされていた適用期限が
平成29年12月31日まで延長されることとなりました。
これに伴い、買換資産の範囲と圧縮限度額が見直されました。
【現行】
買換資産 :一定の土地等、建物、構築物、機械装置など
圧縮限度額:一律80%
【改正】
買換資産 :一定の土地等、建物、構築物など
圧縮限度額:
1.大都市等以外の地域から大都市等 → 75%
2.大都市等以外の地域から特定地域 → 70%
3.上記以外 → 80%
この改正は平成27年1月1日以降の譲渡に適用されます。
例えば、平成16年以前に取得した地方にある土地を譲渡して
京都市に土地を購入した場合、
1.の「大都市等以外の地域から大都市等」への買換に該当するため、
圧縮記帳を受ける場合にはこれまでの80%から75%へ限度額が縮小されます。
また、これまで認められていた機械装置への買替が
できなくなっている点にも注意が必要です。
これらの他にも、個人所得課税や消費課税など様々な改正が入っています。
ご不明な点がございましたら久保田会計事務所までお気軽にご相談ください。
平日 9:00 ~ 17:30