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金融庁、「短期継続融資」について新たな趣旨を明確化!

2015年03月04日

経営支援事業部

こんにちは。経営支援事業部です。

金融庁は、平成26年12月27日に閣議決定された

「まち・ひと・しごと創世総合戦略」を踏まえ、

「金融検査マニュアル別冊[中小企業融資編]」へ新たな事例追加を行いましたので、

その効果について考えてみたいと思います。

そもそも「金融検査マニュアル別冊[中小企業融資編]」とは何かということですが、

中小企業基盤整備機構のホームページには次のように紹介されております。

金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)は、

中小企業向け融資に焦点を当てた金融検査の手引書(事例集)です。

金融検査マニュアル別冊には、中小企業の

(1)特性や経営状態を判断するため、(2)将来性の評価向上のため、

の具体的な判断材料や運用例などが記載されています。

そのため、中小企業にとって、金融検査マニュアル別冊の内容を理解することで、

資金調達がしやすくなることが期待できます。

すなわち金融機関の融資動向を知る上では非常に参考になるものと言うわけです。

もしご興味がお有りの方は、こちら

http://www.fsa.go.jp/manual/manualj/manual_yokin/bessatu/kensa01.html

に紹介されておりますので一度確認されてみてはいかがでしょうか。

さて、本題です。

今回の短期継続融資趣旨の明確化は

具体的にどのような効果が期待されるのでしょうか。

一般的に企業には正常運転資金というものが存在します。

これには算定式がありまして、通常の卸・小売業等では、

「売上債権+棚卸資産-仕入債務」で求められます。

ここで求められた金額は、現金化されずに棚上になっている財産を意味しています。

財産はあるのに現金化されない、よって資金繰りを圧迫しています。

この部分を金融機関が毎月の返済が必要ない融資(手形貸付等)で支援してくれると

企業の資金繰りは非常に安定するのですが、

一部の金融機関ではこうした支援を控えていた事実がありました。

それは、正常運転資金を超える融資が不良債権に該当しないかどうかを

よく検証しなければいけないと前述の金融検査マニュアルに記載されていたからです。

正常運転資金は時期によって増減もしますし、また企業の業績によっても増減します。

よって、融資額が正常運転資金を超えることも想定されるのですが、

都度検証を求められる可能性があれば違うかたちの融資で・・・と考えられてしまいます。

結果、返済の必要な長期融資で金融機関が対応することとなるのですが、

返済が必要なため安定した支援につながらないということになります。

今回の事例は、一時点のバランスシートの状況だけでなく、

事業・債務者の業況や実態を適切に判断して

柔軟に対応することを金融機関に促しています。

よって、金融機関は短期継続融資での支援がしやすくなり、

結果、中小企業の資金繰りの安定へ貢献することが考えられます。

金融機関の融資姿勢をしっかりと捉え、

適宜相談をしていくことが資金繰り改善において非常に重要であります。

当事務所は中小企業の資金繰り改善をしっかりサポート致します。

お気軽にご相談いただければ幸いです。

              
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