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経営改善
2013年12月11日
こんにちは、経営支援事業部です。
今回は中小企業の経営改善について触れてみたいと思います。
先日今年の流行語大勝が発表され、「じぇじぇじぇ」「倍返し」「今でしょ!」「お・も・て・な・し」の
過去最多の4つが選ばれました。
まさしく今年をにぎわした言葉ですが、
私が今年の流行語大勝を選ぶとすれば「経営改善」ではないでしょうか!
本年3月に中小企業金融円滑化法が終了し、
リスケ先企業で経営改善計画作成の必要がある企業は6万社にのぼると言われています。
国も経済産業省(中小企業庁)を中心に中小企業の経営改善等に乗り出し、
昨年には中小企業経営力強化法が施行され、
中小企業に関わる専門家を経営革新等認定支援機関として認定し
中小企業の経営改善等を後押ししようと、現在18,000以上がその認定を受けています。
また、今年度は各都道府県の中小企業再生支援協議会の下部組織として
中小企業経営支援センターを設置し、
認定支援機関が関わった中小企業の経営改善計画作成のための費用の
3分の2(最高300万円)を補助する制度を創設しています。
ところがこの制度を利用して補助金を申請した企業はいまだ1000社にも満たない状況です。
また先日金融機関支店での情報交換の際にも、支店長や融資担当者の方が一様に
「金融機関としては経営改善計画を作成して欲しいのだが、
経営者と認識のズレがある」と仰っていました。
では何故遅々として中小企業の経営改善は進まないのでしょうか?
それは、概ね以下の理由によるものと思われます。
①金融機関主導で経営改善を進めると、
事業縮小や役員報酬減額など経営者の意図する経営が出来ない。
②経営状態が悪化している現状を直視したくない。
③激しい経営環境の変化について行くことが出来ていない。
④経営資源の乏しい中小企業は経営改善をする体力がない。
⑤経営改善を進めると、「再生企業」という噂が立つのが心配。
⑥とりあえずどうしたらいいのか分からない。
⑦最後は金融機関が助けてくれる。
世阿弥が能楽を学ぶ者の大切な心得を述べた言葉に「初心忘るべからず」というものがありますが、
この初心とは、物事を思い立ったときの決意ではなく、芸能を学びはじめた頃の状態、
おのれの未熟さや新しい経験のことを指しており、年齢に応じて三種類あるそうです。
若年の頃の良し悪しもよくわからない「是非の初心」、
壮年になって芸に磨きがかかった頃の「時々の初心」、
そして年老いてからの「老後の初心」、年を重ね経験を積むにしたがって、
それぞれの段階での「初心」を忘れてはならないと世阿弥は言っています。
経営を芸能に例えるわけではありませんが、創業の時の状態、
あるいは先代から経営を引き継いだときの状態をもう一度顧みて、
おのれの未熟さを真摯に受け止めて現実をまっすぐに見つめることが大事です。
「経営改善」とは、現実をしっかり見据えて、何が最善の策かを考えて実行に移すことです。
どうかお悩みの方は当事務所経営支援事業部までお問い合わせ下さい。
平日 9:00 ~ 17:30