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「M&A」についての一考察

2011年06月08日

経営支援事業部です。

今回は「M&A」について触れてみたいと思います。

 

M&Aとは、Merger&Acquisitionのイニシャルをとったもので、

直訳すると、合併と買収です。

企業が規模拡大や異業種への参入や

不得意分野の補強等の際に使われる手法であり、

大企業の大型案件のみが報道されるため、

中小企業にはあまり馴染みがないと思われている方も多いでしょうが、

近年では企業再生の場面や事業承継の一手法として

中小企業においても活用されています。

 

現に中小企業経営者の4割の方が会社譲渡に関心がある

というアンケート結果があるほどです。

これは中小企業の後継者難が原因と言われていますが、

今後もこの傾向は続くものと思われます。また当事務所に於きましても、

お客様のM&Aに際し、仲介や企業価値算定・デューデリジェンス等で

関わってくるケースが増えてきています。

 

M&Aといえば、企業買収というイメージがありますが、

最近ではその手法も株式譲渡、株式交換、合併、会社分割、

事業譲渡等々と多岐に渡っています。

また、M&Aでまず問題になるのは

「いくらで買うのか?、いくらで売るのか?」

即ち企業価値をどのように算定するのかということです。

その方法としては、①純資産方式(企業資産価値法)

②比準方式(倍率法)③収益還元法(含むDCF法)の三種類があり、

数値化することは算式通りにすれば出来ることですが、

悩ましいのは営業権=のれん代をいくらにするかでしょう。

売る側は少しでも高く売りたい、買う側は少しでも安く買いたい

と思うのが世の常です。売る側は、「もう少し高く売れば良かった」と

一度きりの後悔で済みますが、

買う側は、その後もその企業(事業)を所有し続けることになりますので、

その事業の成り行き次第で「安かった、高かった」

を判断することになるでしょう。

 

  そこで大事なのは「ポストM&A」と言われるように

企業文化の融和をいかに図るかでしょう。

企業買収とは「もの」を買うのではなく、

企業体=人や組織を買うわけですから、

その融和を図ることがM&Aの成否の鍵となるでしょう。

ましてや中小企業の場合は、経営者がカリスマ的であったり、

創業ワンマンであったりと、前経営者のカラーに

染まっている場合が多いです。

企業の融和を図るのに良い方法は「経営計画」だと思います。

被買収側の社員は、自分達はどうなるんだろうと不安を抱えています。

中・長期的な方針を打ち出し、当面やるべきコトを

幹部社員と一緒に考え、計画することで一体感が出てくると思います。

 

  当事務所ではM&A業務はもとより、

ポストM&Aも含めてトータル的にサポートさせて頂きます。

M&Aをお考えの方はお気軽にご相談下さい。

 

税理士法人 久保田会計事務所

              
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