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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第五十話~

2010年05月29日

今回の  おにぎり屋たんと【事業拡大編】  なんと、第50話!!

 

初めてご覧いただく方は

是非 おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話 からどうぞ。

 

今回は、変動費の意味・固定費との違いについて学んでいきましょう。

++++++++++++++++++++

「つまり、そこが変動費の削減の場合との違いってことですよね。

変動費の場合はどういう利益の出方になるんですか?」

 

『おや、随分積極的な質問ですね。』

 

感心感心、となんだか本当に先生のような反応が返ってきて苦笑する。

 

「一応、成長してるんです。で、どうなんです?」

 

全てを一気に理解するのは難しいが少しずつでも内容が理解出来てくると

もっと知りたいという欲が出てくるものだと思う。

少なくとも私はそういう人種らしい。

 

『はは、まぁそう急かさないで。

小町さんの仰るとおり変動費は固定費の削減の場合とは

異なった形で利益に影響をもたらします。』

 

「・・と、なると・・・固定費で浮いた分が

直接利益に結びつくってことだから・・・

変動費の場合はそれが間接的・・・?」

 

駄目だ、対照的な言葉でごまかしたが言っていて意味が分からない。

 

『いえ、間接的にというのは少し語弊があるでしょうか。

そうですね、先程強調したポイントを思い出してください。』

 

「えっと・・100万の利益はあくまで100万円ということですか?」

 

そうそう、と海苔巻さんが頷いて肯定する。

 

『はい。例えば・・商品の価格というのは作るのにかかった

諸々の費用に加えお客様がこれくらいの値段なら

買ってくれるだろうという価格の上限を考慮にいれて

決めますよね?』

 

「はい。」

 

『もちろん、売上を伸ばすことを目標とするのか

利益を伸ばすことを目標とするのかなど、

設定する目標によって価格設定は異なってきますが、

ここではイメージしやすいこの設定で考えてみてくださいね。』

 

「・・・はい。」

 

ひそかにそんなに価格を決めるのに色々な考え方があるのか・・

と思ったのだが今はその質問はぐっとこらえる。

でないと、何を話していたのかわからなくなりそうで恐ろしい。

 

『では、その設定した価格に対して2%のコストダウンが

包装費の見直しで実現できたとしましょう。その場合・・・』

 

海苔巻さんが手元のレポート用紙に何やら書き込んでいく。

 

【おにぎり価格に対して2%のコストダウン成功

                                                          =おにぎりの年間売上×2%の利益貢献】

 

『この様な図式ができる訳です。

もし、年間売上が400万あったとすれば

内8万円が利益として増える計算ですね。』

 

「・・・なるほど・・・つまり売れれば売れるほど

利益は上がるってことですか・・。」

 

こちらへと向けられた式を見ながら、

固定費の削減との違いの意味をようやく理解したのだった。

 

第51話へつづく。

税理士法人 久保田会計事務所

              
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