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政治のお金
2010年01月25日
ここ最近、政治資金についての問題が大きく報じられています。
まずは、鳩山総理とご兄弟の贈与について。
私も新聞報道でしる範囲ですが、7年分の贈与税を支払うことで、
一応終結したようです。
気になるのは、この贈与税に対する罰金がどうなったかです。
通常、われわれが立ち会う税務調査では、
いろんな資金の流れについて税務署から説明を求められます。
そして、きちんと説明できるものは当然ながら何も追加で
課税されることはないのですが、今回のように贈与に該当する場合は、
贈与税の追加申告をすることになります。
そこで、うっかりミスの場合は
過少申告加算税という罰金が課せられます。
これは比較的軽い加算税で、追徴税額の10~15%です。
一方、うっかりミスではなく贈与を隠そうととして、
書類や事実関係を仮装したり隠蔽した場合には
重加算税が課せられます。
この重加算税は税額の35%と倍増し、
さらに延滞税の税率も年14.6%に跳ね上がります。
さらに、さらに、重加算税に該当するような不正事実があると、
脱税事件として起訴されることもあります。
金額が大きくなると、なおのことです。
果たして、今回の贈与税の追徴事件、年間1億円以上の贈与を
借入や政治資金に仮装していたと判断されなかったのでしょうか。
私たち専門家からみると、かなり違和感があります。
もう一点、小沢幹事長の土地購入資金です。
報道では、10年前に銀行から引き出して現金で保管していた
タンス預金と夫人からの借入金と説明されているようです。
この件はまだ、現在進行中なので、
司法判断や税務署の判断はまだ判りませんが、
こんな説明で所得税や相続税、贈与税を免れることが
できるのであれば、まじめに申告をしている国民は、
なんともやるせない気持ちになりますね。
なにせ、今回の二つの事件は金額が億単位で、
確かに庶民感覚から離れた話です。
税理士法人 久保田会計事務所
税理士 久保田博之
平日 9:00 ~ 17:30