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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十四話~
2009年11月28日
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第24話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
「まずは最低でもどれくらいの売上があれば良いのか。」
を把握するに当たって、固定費・変動費を理解した小町さん。
実は・・・。
+++++++++++++++++++++
そんな殊勝な態度でいた私。けれど、本当は・・・・
さっきまで教えてもらっていた固定費や変動費のことが
ところてん方式で頭からすぽーんと出て行きそうだったりする。
説明を聞いて、頭の中で反芻をして・・「OK!分かった!」
そう思ったのは確かなのだが・・・。
意味はないと分かっていても、なんとなく耳を片方抑えておきたい。
今はそんな気持ちでいっぱいである。
そしてそんな気持ちが顔に出ていたのだろうか。
『・・・あの、もし良かったらご自分でもメモを取られますか?』
ここで初めて聞いたり、知ったことを。
自分の中できちんと整理して把握する為に自分の言葉で文章に起こすのは
別に特別なことではないらしく。
『他の社長さんなんかも、よくメモを取ったりなさいますよ。』
「・・・・・そうなんですか?」
『ええ。後で話の内容を思い出す良い材料にもなりますから。』
小町さんも以前はメモを取ってらしたと思いますが・・・?
そう、不思議そうに言われて苦笑する。
以前、帳面の付け方なんかを教えて貰った時には
確かにメモを取っていたのだが・・。
なんとなく、今回はメモを取るタイミングを掴めずにいて・・
そのままだったのだ。
時間が貰えるのなら・・・有り難い。
『ああ・・失礼しました。こちらから声かけをするべきでしたね。』
もごもごと口ごもる私を見て察したらしい海苔巻さんが頭をかいて苦笑する。
「いいえ!とんでもないです。
あの・・ではさっさと書いてしまいますので・・。」
少しだけお時間を下さいとお願いすれば、
にこやかに『どうぞ』と返事が返ってきた。
メモを書き終えれば次はいよいよ【45,428】の数字(←第19話参照)についてだ。
海苔巻さんをあまり待たせるのも悪いので大急ぎで得た情報を書き付けていく。
すると、私が傍目にもかなり急いでいたせいだろうか。
焦らなくていいですよ、とでも言うように
『では、小町さんが頑張られてる間に・・せっかくですから、
私ももう一つ頑張って図を書いておきましょうかねぇ。』
そんなことを言って、海苔巻さんもレポート用紙に手を伸ばして・・。
こうして。
・・・・本来であれば誰かしらの話し声が聞こえるはずの客間は。
しばしの間、謎の沈黙に包まれたのであった。
第25話へつづく。
平日 9:00 ~ 17:30