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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二話~

2009年06月27日

先週から始まりました、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第2話。

実は4編目なんです。

1編目は、おにぎり屋 "たんと" で学ぶ経営と会計【開業編】

2編目は、おにぎり屋たんと【経理編/導入部】

3編目は、おにぎり屋たんと【経理編/本編】

開業時に考えておきたいこと。

経理をしていく上での心構えや注意点。

を見ていただきました。

今回の4編目、

おにぎり屋たんと【事業拡大編】を通じて・・・。

 

ご覧いただいて確認していただきましょう!

*********************

 

『なんや、全然わからへんのかいな。』

 

勉強不足ちゃうか、と笑われてちょっと悔しい。

でも、ここでへそを曲げられたら答えがもらえないのでじっと我慢。

 

『そやなぁ・・。でも、食べ物屋っていうのはええとこついてるで。

・・・・・・なんとな、それ、「たこ焼き」やねん。』

 

・・・・・・へぇ。って。

 

「ええ!?たこ焼き?・・・それってピザみたいに注文うけてから焼いて

持って行くんですよねぇ・・?」

 

思わず聞き返す。鉄板焼き屋みたいな、自分で焼けるたこ焼き屋さんとかが

あるのは知っているが、デリバリーとは驚きだ。

そんなチラシを見たら、ちょっと好奇心で注文してしまいそうな気がする。

 

驚く私の反応に気を良くしたのか

お馴染みさんが自慢気にそうだろうそうだろう、と

頷いている。

 

『な、びっくりするやろ?うちも驚いてん。

詳しい内容とかはあんまり覚えてへんねんけど・・・。

面白いこと始める人がいはるわぁって思ってなぁ。』

 

たしかに。・・・詳しい内容を出来るならちょっと聞いてみたかったのに。

残念だ。

 

「たこ焼きって言ったらやっぱり屋台のイメージとかが強いですもんねぇ。」

 

『そうそう。・・・なぁ、そういえばおねえちゃんとこはそんなんせぇへんの?』

 

ちょっとそのデリバリーを探してみようか、などと興味を惹かれていると

そんな事を尋ねられて苦笑する。

 

「いややわぁ、私1人だけやのに配達なんてできませんて。」

 

『けどそんなん人を雇ったらええんとちゃうの。

仕込みから何から何まで1人とかしんどいやろ?』

 

「いやぁ・・・その辺は家族が手伝ってくれてますし・・

完全に私1人ってわけじゃないんで。」

 

というか、人を雇うにも先立つものが必要だということを思い出して欲しい。

なんとなく思いつきを言ったのだろうが、

簡単に言ってくれるなぁ・・と心の中で苦笑する。

 

『ああ、そうなんかいな。でも、これから先ちょっとでも

新しいことを取り入れていかな生き残っていけへんのとちゃう?

それに、おにぎりの配達っていうのもあんまりないし面白いんとちがう?』

 

何故かノリノリで押してくるお馴染みさんに今度は苦笑を浮かべる。

 

「とか言って。それって単に奥さんが持って来て欲しいだけとちゃいますの?」

 

そう言えば。

 

『ああ、あかん。ばれてしもた。』

 

悪びれなく笑う相手に、しょうがない人やなぁと笑いを返す。

 

『だって、それやと楽やないの。

いちいち外に出んでもいいし。

ああ、もしそれでうちに来てくれたらお茶くらい出してあげるで?』

 

お馴染みさんの気軽さで、「なぁ、あかん?」と目で訴えられて・・。

 

「はぁ・・。馴染みの奥さんのお願いとあったらしゃあないですね。

わかりました。今度お持ちさせてもらいます。」

 

降参、と手をあげて了承する。

ただし、店番の家族がいる時だけという条件付きで。

 

『おおきに、さすがおねえちゃんやわ。これからもひいきにするさかい。』

 

なんて調子の良いことを言って上機嫌で「ほなね」と帰って行くその姿を見送る。

 

ほんの軽い気持ちで引き受けたこのおにぎりの配達が、これ以後。

思いがけない展開を迎えるとは、その時の私はまだ何も分かっていなかったのである。

第3話へつづく。

              
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