KUBOTAX BLOG
- HOME
- KUBOTAX BLOG
- おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二十一話~
おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二十一話~
2009年05月30日
今回のおにぎり屋たんと【経理編/本編】は第21話。
今回の「たんとさん」は、
最近ちまたで噂の「PDC」。経営者なら是が非でも知っておいて欲しい「PDC」。
今回はその「PDC」とはなんぞや?という小町さんの質問に答えていきます。
おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。
徐々に事務仕事にも慣れた様子です。
からはすこし時間を巻き戻して、
会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。
引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。
*******************
『まず、PDC支援事業部の" PDC "とは・・
・P=Plan(計画)
・D=Do(実行)
・C=Check(検討)
この、3つの言葉を指します。』
そう言ってレポート用紙に書かれたのは3つの英単語だった。
分かりやすいようにと気を遣ってくれたらしい。
もっと聞いたことの無いような単語の頭文字かと思っていたのだが。
意外にも私でも知ってるような簡単な英単語だったせいか、少し安心した。
どうも私は難しいこと、特に頭の許容量を超える問題や
話はそこで思考が停止してしまい、
聞きたくなくなるという悪いクセがある。
しかしどうやらこの説明はちゃんと聞いていられそうだ。
・・・・質問しておいて実はこんなことを思っていたってばれたら
また苦笑されそうだけれど。
『それでですね。』
「は、はいっ。」
いけない、いけない。話は続いているんだった。
『・・?
ええと、今三つと言いましたが
本当はこれに" A "を加えた" PDCA "が正しい名称なんですよ。
ちなみに・・Aが意味するのは・・これですね。』
・A=Action(処置・改善)
「・・・処置、改善・・。」
『はい。少し長くなりますけれど
PDCの前準備からお話させて頂きましょうか。』
「え?あ、はい。お願いします。」
心なしか海苔巻さんの表情が変わった気がするけど・・・気のせいだろうか・・。
『まず、PDCをきちんと行う為に必要なのが、
その会社さんの会計データですね。
これがどういう状態であるかを確認します。
肝心のデータがきちんとしたものであるかを確認し、
問題なければ次のステップへ。
もしも少しデータがごちゃごちゃしてしまっている場合はそれを整理します。
こうして、経営戦略に使用できる状態へと整備するわけですね。
そして、その整理した会計のデータを元にその会社が
どういう状態なのかということを分析をして実態を把握します。
ここまでやって、ようやく「PDC」の「P」へと進めることが出来るんですよ。』
「・・・・・・へぇ。」
(事前に色々としなあかんことがあるんやなぁ・・・。)
でも、確かに計画とやらを立てるのに極端な話、
今日私が持ってきたみたいなデータを渡したら
そういう準備が間違いなく必要になるに違いない。
と、自分がつけていた帳面を思い出した。
『さて、それでは「P」についてですが。
「P=計画」ということからも分かるように、
この段階では先程の準備で整備したデータを使って、
何度も数値計画をシュミレートし、
目指すべき方向を行動計画と共に具体化していきます。
こうすることによって、様々な実行しなくてはならない課題が
浮き彫りになってくるんですよ。』
「・・・・・・・はぁ。」
なんか、説明し出してから心なしか
海苔巻さんが生き生き?としているような・・・。
『その課題を実行するための計画を作り(ここまでが「P」ですね。)、
それを「D」で実行する、というわけです。
これは私共では出来ませんからお客様の仕事になりますね。
その結果、計画通りにいったのか。もしそうであれば何が良かったのか。
うまくいかなかったのならその部分を徹底的に見直す。
これが「C」の検討にあたります。
この検討で新たに出てきた課題点、
それに対する改善策の模索などを次の計画、
つまり「P」で考えるわけですね。
先程本当は「A」がある、と言いましたが、
今説明したようにうちではそれがPに含まれている様なものなので
あえて挙げていないんですよ。
そして、このようなP→D→Cといったサイクルは
会社の健全な経営には・・・・』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
『・・・・小町さん?・・・どうかしましたか?』
はっ。
「・・・・えーと・・・・すいません。途中からよく分からなく・・。」
甘かった。やっぱり難しい。(分かるような分からないような感じだった。)
自分の店がもう少し大きかったら分かる話かもしれないが・・・。
今の私にはいまいちピンとこない。
大事なことなんだろうなぁ・・とおぼろ気に思うばかりだ。
『あー、すいません。つい熱が入ってしまいまして。』
海苔巻さんが恥ずかしそうに頭をかいた。
「いえ、こちらこそ飲み込み悪くてすみません・・・。」
なんだかお互いが謝り合う変な事態に発展してしまった。
『・・・・そうですね、ではこういうのならどうでしょうか。』
少し考えるそぶりを見せた後、海苔巻さんは改めて説明をし始めたのだった。
・・・・・・本当、申し訳ないです・・・。
第22話へ続く。
平日 9:00 ~ 17:30