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おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第十四話~
2009年04月11日
今回のおにぎり屋たんと【経理編/本編】は第14話!!
今回「たんとさん」は現金出納帳の記帳にあたっての
心構えを学んでいるようです。
おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。
徐々に事務仕事にも慣れた様子です。
からはすこし時間を巻き戻して、
会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。
引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。
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二人で笑い合い、話が一区切りついた所で、
ようやく私もお茶に手をのばす。
話の途中に女の子がお茶替えに来てくれていたので、
手にした湯呑みはまだほんのりと温かい。
・・・最初の一杯目はほとんど手をつけることが出来なかったので
出してくれた女の子に悪いことをしてしまった。
とはいえ。
メモをとるのに忙しくて・・結局は飲めなかっただろうと思うのだが。
『ああ、そうだ。実際に経験がおありだと思いますが・・・・。
やはり、いくら気をつけていても「現金が足りない」とか、「現金が多い」
といったことが起こるかと思います。』
お茶を飲んでいると、海苔巻さんがふと思い出したといった感じで話し出す。
湯呑みを茶托へと戻し、頷く。
勿論、以前の処理がグダグダだったという点は否めないが・・。
私のすることだ。きっと気をつけてもぴったり合うほうが難しい気がする。
『ああ、そんな深刻そうな顔をされなくても大丈夫ですよ。
難しいことではありません。』
私の表情をどう見たのか、海苔巻さんが慌てたようにフォローを入れる。
(・・・別に処理の難しさを思って神妙な顔になった訳じゃなかったんやけどなぁ。)
かと言って本当のことを言うのは恥ずかしいのであえて否定はしないでおく。
「・・はぁ、えっとどうすれば?」
海苔巻さんはにこり、と笑うと説明してくれた。
『なに、【落とし物】と同じですよ。無理に合わせない、
というのが大事なんです。
現金が足りなければ「現金不足分」、
逆に現金が多ければ「現金過剰分」とでも
分かるように記帳して頂ければいいんです。
間違っても、少額だから・・・と、
ポケットマネーで帳尻合わせをしたりしては駄目ですよ?』
合わないことがあっても当然なんですから、と最後に付け加える。
「・・・・そういうものですか?」
『そういうものですよ。・・・勿論、きっちりと処理をした上でのことですよ?』
・・・やんわりと釘をさされてしまった。
「はい、わかりました。
ありのままをきちんと帳面に記帳すればいいってことですね。」
苦笑しつつ海苔巻さんにそう確認すれば、「よくできました」と言わんばかりの表情で
『そういうことです。』
と返事が返ってきた。
(なんか学校の先生みたいやわぁ・・。)
そんな感想を抱きながら、私は次の説明の為にメモをめくったのだった。
第15話へ続く。
平日 9:00 ~ 17:30