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おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第九話~

2009年03月07日

おにぎり屋たんと【経理編/本編】も今回で9話目に突入です。

これから経理を始める方、経理を始めたばかりの方はもちろんのこと、

いまさら聞けないベテランさんにも役立つこと間違いなし

の内容になっています。是非御覧頂ければと思います。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。 

  

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

*******************

 

『・・・ふむ。そうですねぇ・・。

では、よくある小口の処理の例として一つお話しましょうか。』

 

「・・あ、はい。お願いします。」

 

なんとなくおぼろげにしかやり方が想像できなかったので

この申し出は有り難い。

 

『現金を持ってお買い物へ行く場合・・

そう例えば、一万円を持ってスーパーへ行ったとしましょうか。』

 

スーパーへ・・・。

日常でよくあることなので想像はしやすい。

 

『これを後日、まぁ週末にでも領収書とおつりを

金庫に戻したとして考えてみましょう。』

 

レシートがある程度溜まらないと

お財布の整理をしない私がよくやりそうなことだ。

 

『この場合、まず最初の出金した時にはまだ領収書は無いわけですから、

とりあえず出金伝票に1万円と記入します。

そして後日、その時の領収書とおつりを戻した時には・・

まず、おつりと領収金額の合計が一万円になるかどうかを確認してください。

OKだったらその内容を帳簿へ記載します。』

 

ここまでは宜しいですか?

そう聞かれ、一つ疑問に思った事があったので質問する。

 

「あの、処理の仕方は分かったんですが・・

日付ってどうしたらいいんですか?

レシートの日付で書けばいいんですかね?」

 

日付なんて別に重要じゃないだろうし、

そう拘らなくてもいいような気はするが・・・。

 

『ああ、良いところに気づかれましたね。日付は必ず買った日ではなく、

処理をした日で書いてください。』

 

・・褒められてしまった・・。

思っていたより大切なことだったらしい。

 

『処理までに時間が経ったものを遡って領収書の日付で載せてしまうと、

場合によっては現金残高がマイナスになってしまったりするんです。

・・・現金にマイナスはおかしいでしょう?』

 

・・・たしかに。無いモノを使うのはおかしい。

 

「・・・わかりました。出金伝票はマメに、

日付は処理日で書くようにします。」

 

メモに書き足して、○で囲んで強調しておいた。

 

『そうしてください。・・・ああ、そうでした。使った現金の補充ですが・・・

必ず最初に決めた金額になるように入れてくださいね。』

 

「ええと、例えば10万円って決めたら・・・

そこから使った分だけを月末にでも足せばいいってことですか?」

 

『はい、そうです。最終の残高と領収書の合計が

併せて10万円になることを確認できたら

領収書の金額だけを金庫へ補充してください。

これだけで、出金の管理は随分わかりやすくなると思いますよ。』

 

入出金を一緒にする今までのやり方よりは、

「こっちは出金だけ!」となっている分、確かに把握しやすいかも・・・。

 

『・・・大丈夫なようですね。では、ちょっと順番が逆になってしまいましたが・・

次は入金。つまり売上金の扱い方について説明していきましょう。』

 

あ。そうか。

 

「私が小口でひっかかったからですよね、すみません・・」

 

少し申し訳なく思う。

 

『あ、いえいえ。そんなつもりでは無かったのですが・・・』

 

苦笑した海苔巻さんが、まいったなぁと頭をかいた。

 

『分からないことがあればその都度仰って頂いて結構ですよ。

後で聞くとなると分からなくなってしまうでしょう?

私といたしましても、すぐに聞いて頂く方が説明しやすくて助かりますしね。』

 

だから大丈夫ですよ、と海苔巻さんが安心させるように笑って言った。

 

「・・・はい、わかりました。・・・じゃあ、遠慮無く。」

 

相談初めに海苔巻さんが言ったのと同じ台詞を言えば。

どうぞお手柔らかに、と返事が返ってきた。

 

・・・・税理士さんってなんとなく怖くてお堅いイメージがあったのだけれど。

どうやら私の思いこみだったようだ。

 

そう思いながら私は次の説明を聞くべく、姿勢を正したのだった。

 

第10話へ続く。

              
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