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おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第五話~
2009年02月07日
おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。
徐々に事務仕事にも慣れた様子です。
からはすこし時間を巻き戻して、
会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。
引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。
「どうぞ、おかけになってください。」
その言葉にようやく私は腰をおろした。
その後で、海苔巻さんも向かいのソファに座り、
レポート用紙と筆記具を用意すると
「本日はどのようなご相談でしたでしょうか」
と、当たり前だが早速本題をふってきた。
貰った名刺をガラスのテーブルの上にそっと置くと、
私はここへ来ようと思った経緯を話し出したのだった。
+++++++++++++++++
「・・・・なるほど。」
私の話を聞き終えた海苔巻さんは
私が持ってきた帳面などの資料に目を通してくれていたのだが、
そんな呟きが聞こえドキドキと目の前の人物を見つめた。
「ああ、すみません。」
わたしの視線に気づいたのか、海苔巻さんが苦笑をもらす。
「いえ、あの・・・やっぱり・・・・変ですか、それ。」
今、彼が手にしているのは
現金の出納帳だ。(背表紙の金文字がまぶしい。)
どんなダメ出しがされるのだろうか、
と気分はもはや職員室に呼び出された生徒状態だった。
「そうですねぇ・・・。変、という訳ではありませんが帳面の付け方としては
少々問題がありますね。」
やんわりと遠回しに言ってくれてるけれど・・・
「・・・・駄目なんですね・・?」
ずばり、と言えば海苔巻さんはちょっと困った様な顔して結局は頷いた。
「あの、別に気を遣って頂かなくても大丈夫なので
どうぞびしびし言っちゃってください。」
覚悟はできていますっ!とそう告げる。
「・・・はは、分かりました。では・・遠慮無く。」
そう言った海苔巻さんの笑顔を見て
ちょっと早まったかと思わなくもないが・・。
「・・・はい、ヨロシクオネガイシマス。」
神妙に頷いたのだった。
第6話へ続く。
平日 9:00 ~ 17:30